5576-002テンキーレス化

はじめに

5576-002はヤフオク価格もずいぶんと落ち付いてきて、イチマンもだせば確実に手に入る状態です。(2008年6月現在)このすばらしいキータッチをテンキーレス派のあなたにも!

分解

まずは裏蓋のネジをはずして分解する。このときによく構造をみておかないとネジとかアースが分からなくなるので要注意。切断する付近の基板やキーの配線をマクロで撮影しておくと後で困らないかもしれない。キーとエンコーダの間の線はコネクタになっていてキー側をアッチ向きにひっぱれば外れる。一応やさしく作業する。

切断

最初に切るのはキーの載った基板。テンキー部分とそうでない部分の間を金属用のこぎりで切断する。最近は百均でも買えるので便利なもんだ。ただし百均のは値段なりの耐久性しかないので多分このキーボードの鉄板を切ると寿命は終了するので気をつけること。
鉄板の暑さが1mmくらいあるので切るのに30分くらいかかった。
金属用ヤスリで切断面を整える。これも百均で買える。

プラスティック部分にとりかかる。
上蓋は見た目に関わる重要な部分なので慎重に作業する。
矢印キーや「前ページ」「次ページ」「Pause」の右側で切断して整える。当たり前のことだと思うけど、切るときにのこぎりの歯の厚みの分プラスティックが消えるのでその分と、ヤスリで整える分のゆとりをもつこと。さらにテンキーの右側の部分に当たる、キーボードの右端の部分を切りとる。これも整える。
この二つの上蓋のパーツを接着剤で貼り付ける。
私が使ったのは「セメダイン・スーパーX2(クリア)」という製品で、手元にあった以外特に理由はないけどアロンアルファだとか好きなのを使えばいいと思う。ただ、このスーパーX2は使ってみてすごくよかった。硬化に48時間とかかかるけど、硬化したあとではみでた部分はアルコールでゴシゴシ拭くと取れるし、強度がすごくある。こんなにしっかりつくとは予想だにしなかった。これオススメ。今回は面と面をはりつけただけなので強度が一番心配だったけど、組み立てや使用中に強度不足を感じたことはない。
話がそれたけど、上蓋に関してはこれで接着を待つだけだ。
ちょっと経ったら切断ずみのキー部分に軽くかぶせてみて干渉をチェックしておく。干渉してたらキーのほうを少し削る。

次にベースのプラスティックを切る。既に切ったキー部分を左詰めで置いてみて長さを適当に決める。ベースの左から 24cm のところを一度切り、それに合せるように右端から 14cm ほどの所を切る。これでチルトもコネクタ部分も保存される。ただ、シリアルのシールも切ってしまうことになるので、嫌な人ははがして適当なところに貼りつけると良い。長さの調節は上蓋を載せるなりしてきっちりとする。これも接着剤ではりつける。
これで外装は完成。LEDが無いのが気に食わないひとは適当な位置に穴でもあけてくっつければいいと思う。

電気加工

さて次は電気的なことになるけれども、まず切断してしまったキー配線が気になると思う。これはごくごく単純な話で、切ってしまった線をテンキー側から、そうでない側から全部追ってやればいいだけのこと。多少面倒だけど油性マジックで線をなぞりながらやれば大して時間もかからないし、間違いもあまりない。テスターがあれば一応チェックしてみるのもいいかもしれない。基本的に切ってしまったラインはLED点灯用の電源線があるのと、その他のつなぐ必要があるいくつかの線だ。私の場合は写真にあるような数本の接続をするだけで済んだので、切りかたにもよるけど、あんまりいっぱい線を這わせる必要はないみたいだ。 次の作業はエンコーダだ。下蓋を切ってしまった関係で基板が入りきらない。思いきって端のスピーカ部分を切る。このスピーカは雑音が不意に出る以外もはや鳴ることはないので、残してても百害あって一利無しの状態なはず。穴の真ん中らへんで切りおとし、基板が下蓋に入ることを確認する。ボリュームは切るのがためらわれたので半田を外して記念に保存しておいてみた。で、要注意なのがここ。スピーカ側の配線をよくみて欲しいけどスピーカの直前に電解コンデンサがあって、そこからオペアンプのような8本足のICチップに配線がつながっていると思う。多分スピーカを鳴らすアンプで間違いないと思うんだけど、このチップの配線のうちグランドが2本、電源が1本ある。グランド2本は互いに接続してるので見ればすぐに分かるし、出力も電解コンデンサとその先にスピーカ端子がつながってるので分かるとおもう。それ以外の線がおそらく電源だ。電源の配線をカッターで切断する。家の環境の問題かもしれないけど、このチップから電気ノイズか何か出てるみたいでこれを切らないと正常に入力できなかった。この配線パターンはカットする。

組み立て

さて、組込もうと思ってはめてみると、キー側とエンコーダ側で長さが足りなくて接続できないはずだ。コネクタの長さが足りない。足りないものは伸ばすしかないだろう。切って全部延長した。ほかにうまいやりかたがあるなら教えてほしい。
各所にちょこっとづつだけど干渉する部分がでてきてると思うので、削ったりしながら適当に調整する。
あとはハメておしまい。アースが気になるひとは適当に。

感想

使用感だけど特に悪いところはないし、ただ単に5576-002がテンキーレスになっただけの話だ。キータッチは至高だし、打鍵音も繊細で上品。これまでは5576-003がメインを張ってたけどこれもサブとして活躍させてあげようと思わされた。

切断接着 3時間
配線作業 4時間
アンプではまった 2日
これを書くのに 1時間
総作業時間 いっぱい
得られたもの プライスレス・テンキーレス


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